皆さまこんばんは。
長らく道内で活躍したDD51も、既に石油輸送からは事実上撤退し、最後の活躍の場は石北臨貨となっていました。しかし線路改良も進み、DD51の老朽化もあって、凸による運行は今シーズン限りとなりました。その最終日は明日19日なのですが、小生は仕事で出られないのと、撮影地点の混雑も怖いので、ラスト一日前であるきょう、最後の石北凸のお別れに行って来ました。
今回のテーマは、「私の石北」です。
最近は有名撮影ポイントを中心に撮って来ましたが、最後の撮影で石北集大成になるきょうは、無名だけれど自分好みのポイントも織り交ぜながら撮影して来ました。
そして今回のサブタイトルは“石北は今日も雪だった”です。
思えば石北凸最後の年となる今シーズン、気合を入れてチャレンジしましたが、ことごとく悪天候。4月も下旬になるというのに、先週に引き続いてまた撮影日は雪に見舞われました。陰謀では片付けられない運命を感じます…
さて、きょうの初っぱなは、愛別手前の無名ポイントから。

DD511165(赤A更新)+コキ+DD511150(B更新) 8071レ 2014-04-18(以下列車・日付同じため省略します)
朝の寒気をついてやって来ます。道内最後まで残った、赤A更新の1165号機が先頭です。
この時は晴れ間や日差しもちょいと覗き、きょうの好天を期待させましたが…その後はサブタイトル通りの結末になるのですが、この時は知る由もありません
バックショット

PPの後部補機はB更新の1150号機です。
周囲の平地は一面雪原ですが、春を迎えて道床や、山の日の当たる斜面のところどころは地面が露出しています。4月もあと10日ほどで終わりなのですがね。
追っかけを開始します。最初に追いついたのは愛山の手前

輪西公開に合わせて美しく磨かれ、唯一のA更新機となったこともあって人気爆上げの1165号機が先頭に、誇らしげにやって来ます。
バックショット

白樺林の間を抜けて行きます。この辺は平地も広く、山が遠く見えます。
更に追いかけ、今度は天幕手前の無名のポイントで。

山が迫って来ますね。PPの凸のエンジン音が山間に響きます。
この付近には天幕駅がありましたが、付近の中越駅、奥白滝駅とともに2001年廃止になりました。ただ、中越と奥白滝は列車交換のための信号所として残りましたが、天幕駅はそのまま消えてなくなりました。
引き付けてもう一カット

背後の白樺は周囲よりも若い樹なので、もしかしたら人家があった頃に植えられたものかも知れません。そういえば中越信号場にもルピナスの花が夏には咲き誇りますので、きっと有人駅だった頃に植えられたものが野生化したものでしょう。
バックショット

背後の山の稜線に朝日が当たり、この後の撮影に期待が持てました(苦笑)
中越駅手前の無名ポイント。

山間の細道ですが、鉄路はしっかりと全国につながっております。貨物の廃止に石北沿線自治体が反対しているのは、「貨物が無くなれば、次は旅客も廃止され、鉄路が無くなる」ことを恐れているからだとも聞きます。
朝焼けの空に向かう1165のバックショット

遠方に、中越信号場の場内信号機が見えます。下り本線進行、下り一番線停止現示です。
1150号機のバックショット

山男らしい、ごつい顔付きですね。長らくご苦労さまでした。
そして峠の長い北見トンネルの手前で。

ここは後部補機が一度に入りませんが、1165号機に敬意を表したくて敢えて選びました。背後の高規格道路、現在は丸瀬布までですが、更に遠軽方面まで延伸工事が続いています。道路に投入するカネはあっても、石北本線に使うカネはないようです
バックショット

ポイント部分の雪覆い(スノーセット)は、蒸気機関車の時代はありませんでした。人力で除雪していたからです。あちこちに保線小屋が残っているのは、国鉄職員が多かった時代の名残ですね。
峠を越えて先回りしたのは白滝発祥の地。

朝日も差す季節になりましたが、峠を越えても晴れるどころか、雪が舞いはじめました。そういう運命なのですね…
下白滝-丸瀬布間の一応無名の踏切ポイントで。

山が見えるのでここは結構気に入っています。この雪解けの季節もまた山肌の表情が魅力的です。
バックショット

白樺に残雪の斜面、DD51よ、長い間ありがとう!
そして救世橋の近く、寒河江公園入り口の無名ポイント。

カーブをくっと曲がってくるところが好きな場所で、何度か撮影したことがあります。
追っかけはここで終了し、やはり石北凸の最後を締めくくるのに、ここは外せません

林道の踏切で車を捨て、まだ厚く雪の積もった林道を徒歩で登ると、なんと常紋峠の聖地、146kpに一番乗りでした。でも雪の降りが激しくなります。ここで“石北は今日も雪だった”のフレーズが浮かんで来ました…トホホ。
その後ぞくぞくと同業者が増えますが、最終日の前日だというのに、平日だからか、それとも降雪のせいか、総勢10名での撮影です。踏切際の駐車もきょうは何とかなりましたが、明日はパニックにならないでしょうか。
そして待つこと30分、DD51のエンジンの咆哮が遠く、通過の5分以上前から響いて来ます。
遂に凸PPが姿を現しました。ここで撮影した一連のカットに、余計な説明は要らないでしょう…



遠軽でエンド交換して、先頭になった1150号機が我々の傍を通過する時、ファンサービスのホイッスルを一声鳴らしてくれました!

そして後部補機の1165号機は、短く一声、更に2発鳴らして下さいました!

なかなかお堅い職場だということは承知していますが、今シーズンで凸が終わりなのは決まっていますので、乗務員さんにとっても感無量なのでしょう。
ありがとう、今シーズンの石北臨貨、ありがとう、北海道のDD51。
石北臨貨の来シーズンの運行の可能性は高いですが、その場合でもDF200のPPになる予定です。思えば1150号機が、最後の苗穂での全検凸で出場して以来の既定路線でわかっていたことですが、その最期の姿まで収められて感無量です。
長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。
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- 2014/04/18(金) 19:21:25|
- 日記(石北本線)
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